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2006年5月17日 (水)

裁判所/建築関係事件の専門部【松井】


 所属する大阪弁護士会では、「月刊大阪弁護士会」という冊子が配られます。その冊子には、大阪地方裁判所第10民事部が不定期で「こちら10民」という記事を載せています。

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 大阪地方裁判所で「10民」といえば、建築関係事件の専門部です。この部の裁判官が、弁護士に対して、建築関係事件についての裁判所から見たポイントや手続きの運営実態などを情報提供として行っているのです。

 ちなみに2006年の1月号時点で、「vol.15」です。
 今回は、この1月の記載内容を紹介してみようと思います。

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 この号の「こちら10民です」では、建築関係事件の概況の紹介がされていました。
 掲載されていた主なデータは次のとおりです。10民が専門部となった平成13年4月から平成17年11月までの約4年半の間のデータです。

 受理件数 706件 
 既済件数 547件 うち判決15%
             和解・調停85%

 なお、訴訟になっているのになぜ調停で終わっているのかと、ちょっと訴訟手続きをご存じの方なら不思議に思うかもしれません。提訴して事件が終わるのは、一般的には、判決、和解、取下げといった事由であって「調停成立」はないからです。

 実は、10民では「専門調停」という手続きが実施されています。これは、「訴訟を調停に付して専門家調停委員の関与の下で問題点を整理しながら話合いによる解決を図っていくものです。」(50頁「月刊大阪弁護士会」2006.1)。

 10民では、約60%の事件が調停に付されているということです。

 また建築専門家調停委員の数は現在43名いらっしゃるようです。

 
 ちなみに、建築関係事件の訴訟において、鑑定が採用された事件は、35件だそうです。受理件数706件のうちの35件ですから、約5%の事件でしか鑑定は実施されていないということです。
 裁判所としては、「真に鑑定にふさわしい事案を選別」しているということのようです。

 実態としては、調停において建築専門家調停委員が、ならではの専門的な意見を述べ、その段階において当事者はある程度納得、解決していく、しかしながら、当事者が納得せずに、かつ、裁判所としても正式な鑑定がないと判断しにくいといった事件だけが、「鑑定」に適当な事案として残った結果なのだと思います。

 建築の専門家とはいいにくい法律家3人、~裁判官、原告代理人、被告代理人~が、頭を寄せ合って、ああでもない、こうでもないと言って争いを続けるよりは、一級建築士というまさに建築の専門家の意見を第三者的な立場で具体的に表明してもらう方が、まさに適切かつ迅速な紛争解決に資するものであって、判決以外で85%が解決するというのは、すごい率なのではないかと思います。


 ここからは宣伝ですが、当会、NPO建築問題研究会でも、紛争といえば弁護士ですが、建築関係といった専門的なことについては一級建築士であって、この一級建築士と弁護士が二人一組で、建築に関する問題について相談にあたっています。これは本当に合理的なシステムだと思っています。一級建築士だけでもどうか、弁護士だけでもどうかということが多い「建築関係の問題」。
 この会ももう少し世に存在を知ってもらって利用してもらえたらいいのになというのが素朴な思いです。

(おわり)

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コメント

 市バスがベランダのタイルを破損、タイル修理したが、ベランダの根元部分に亀裂を発見、修理を依頼しているが、

因果関係を立証せよと、交通局は弁護士を代理人に立てて、修理を拒否しているので困っています。

何かアドバイスを御願い出来ないでしょうか。

市バスがベランダのタイルを破損、タイルは修理できているが、ベランダの根元付近に亀裂を発見、この修理については、因果関係が関係が無いと言い、 因果関係を証明せよと、弁護士を代理人に立てて、修理を拒否している、
困っています、
アドバイスを戴けないでしょうか。

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